Middle09 共鳴
G M では次のシーン、これも全員登場で。時間は病院からの帰路の途中だ。
史 明 日向とのことはスッキリしたんだけど、やっぱり中村医師のことが気になる。
京 也 色々思う事はあるし、話はしたいけどなあ。委員長にも聞きたいことあるけど!(笑)
苺 花 私は言いたいことを言いきってスッキリはしたけど、微妙に話題振られたくない。けど一人で離脱したら気まず
いしなあ、と思いながら一緒にいる状態かな。
史 明 二人っきりで話したいなら三歩ぐらい下がってるけど?
京 也 お前絶対聞いてるだろ!?
史 明 〜♪(によによ)
京 也 じゃあ、決意して声かけるぞ。「………委員長」
苺 花 「(びくり)な、何かな?」怒られるの待ってる子どもみたい(笑)。
京 也 「あー、まー…色々聞きたいことはあるんだけどな?」
苺 花 「う、うん」目が見れなくて視線を逸らす。
京 也 「…いつからだ? お前が、他の何かのために命を捨てろって言われたのは」
苺 花 ああ、そこ来ちゃったか。「…藤倉が恒也さんのところに向かった直後、かな」
京 也 自分に完全に余裕が無かった頃か、と思って頭を抱える。「情けねえ…」
苺 花 「ごめん! わたしのなかでいっぱいいっぱい情報があって、パンクしそうになって…ちゃんと向き合って話せ
なかった。…ごめん」
京 也 「…」下げてる委員長の頭に、ぽんと手を置く。その顔を上げさせないぐらいの力で。
苺 花 え? …顔見るなと?(笑)
そのまま苺花はたたらを踏んで、前のめりになる。気付いたらその額が、京也の胸にぶつかった。
「お前は、本当に強いな」
旋毛の上でそれだけ言って、京也は手をぱっと離す。そして、一人でさっさと歩き出す。
苺花もびっくりしていたけれど、安心したように笑って、京也に追いついてからその背中をぱんと叩き。
「私には藤倉とか矢作とか、トコちゃんがいるからね!」
だから自分は強く在れるのだと、宣誓した。
「…しゃーねえなあ」
そんな笑顔を見せられては、苦笑するしかなくて。
「…佐々木!」
「ん?」
呼び慣れた役職ではなく名字で、自分を追い越して行った彼女を呼んだ。
何故そうしたのか、は理由なんてつけたくなかったし、彼女は気づいていなかったし、
理由に気づいているだろうもう一人は、珍しく空気を読んで黙っていたから。
「死んでもごめんだけどな! …お前がお前でなくなったその時は、俺が、殺してやる」
笑って、そんな物騒だけれど―――真摯な台詞を、吐き出せた。
きっと本当にそんな時が来たら、己は絶望するのだろうけれど。
「…ありがと」
彼女ならばきっとそう言って、微笑んでくれるのを知っていたから。
? 「仲良いのね。貴方達」
一 同 「!?」
京 也 何か来た!?
G M そんな風に決意を新たにした君たちに、突然女性の声がかけられる。君達がそれに気付いた瞬間、<ワーディン
グ>が広がってく。
史 明 声の方を向く!
G M 全員の視線の先には、白衣を着た見覚えのある一人の女性が立っている。
史 明 「…こんにちは、中村さん?」
中 村 「こんにちは、皆さん。その様子では会ったのね? 彼と」
G M そういって女性、中村医師は口元に細い微笑を浮かべて三人を見つめてくる。
苺 花 その問いには答えないで身構える。
京 也 委員長と矢作の前に立つぞ。
中 村 「…緩慢に、身体の自由を失って死んでいくことがわかっているのに、それでもなお清廉に気高く生きる彼に同
情してもらえたかしら?」
史 明 「同情はしないよ」
中 村 「あら?可哀想だとは思わなかったの?」
京 也 「あれの、どこにだ」
苺 花 「同情なんて、そんな失礼な真似出来るわけないじゃないですか」
中 村 「あらそう。少しでも可哀想だと思ってくれてたら、もっと楽だったんだけれど」そういって苺花に視線をやる。
苺 花 その視線を逸らさずに見据える。
史 明 「逆に貴方の方が可哀想だけどね。研究だけが大事なんでしょ?」
中 村 「人が生きる上で、何か目標を持つことはとても重要なことよ。私の場合、それが研究だっただけ。何の目的を
持たずに、人は生きてなどいけない」
G M 一息でそう告げると、彼女の声音と口調がが突然変わる。
中 村 「私は<遺伝子の繋ぎ手(ジェネリンカー)>、FHのエージェント。私の目的はただ一つ、…私の研究のため
に必要なクリムゾン・クローバーの中に眠る記憶。私は確認をしにきたの。本当にそれが、貴方の中にあるのか
どうか」
G M そう言って中村は指をパチンと鳴らす。すると、とても懐かしい耳鳴りのような音が聞こえてくる。
苺 花 え。
中 村 「『中村』は私の旧姓。…本名は、『坂本永子』というのよ?」
G M すると、ばさりと言う音がして空に影が出来る。その影を見上げれば、そこには複眼と蝶の羽根を持った、見覚
えのある少女! さあ皆、衝動判定をしてもらおうか!
一 同 あああああああああ!!!(納得と恐怖の絶叫)
苺花&史明 成功!
京 也 (ころころ)んが! 失敗した!?
G M では京也がレネゲイドウィルスの衝動に飲み込まれ目の前の現れた障害をただ滅ぼしたい、そんな気持ちに囚わ
れかけたその時、この場にいる全員の目の前が真っ白になる。
一 同 何だー!?
G M まるで強い光を急にあてられたように視界が白く染まるけれど、それは一瞬のことだ。白い世界が晴れて、君達
の視界は突然セピア色に変わる。そこには、明らかに今までとは別物の風景。テレビの映像を見ている時の他人
事のような感覚の世界に、京也を支配していた衝動がすぅっと消失する。
苺 花 私にも見えてるの?
G M うん、三人とも同じ光景を見ている。本や訳のわからない機材が大量にある部屋を、誰かの視界をジャックして
見ている状態。
京 也 なるほど。
G M 今その視界が写すのは乱雑な机の上で、紙に一心不乱に文章を書いている。そこに書いてある文章は、前回渡し
たMB計画の文書によく似ていることがわかる。では皆、ここで知覚判定をしてくれるかな。
京 也 (ころころ)15。
苺 花 (ころころ)わたしも15。
史 明 (ころころ)12。
G M じゃあ全員気付く。ペンを持つその手は細くて、明らかに女性の手である事がわかった。とそこでブツッと電源
が切れたテレビのように突然セピア色の視界が消えて、元々の景色に戻る。空の上には蝶の羽根を持った複眼の
少女、<ティターニア>。そして目の前には中村、もとい坂本永子。
中村→坂本 「やはり、間違いはないようだ。クリムゾンクローバーの中には、MB計画研究者の記憶が眠っている。…
せいぜい抗い続けてくれ。そして君が一日も早くThe moon bondsに飲み込まれてくれることを祈っているよ」
G M それだけ言うと坂本は踵を返してその場を立ち去る。そして<ティターニア>もまた、ワーディングが消え去る
のと同時にその姿を消す。
苺 花 (しばし呆然)……なんでこんなときに、トコちゃんいないの〜!! 藤倉の馬鹿〜!!(八つ当たり)
京 也 俺のせいかーいっ!?(一同笑)
史 明 <ティターニア>にロイスを取る。P:懐旧/N:悔悟。表は悔悟。中村にも、P:有為/N:嫌悪で、表が嫌
悪!
苺 花 私も、同じので<ティターニア>にロイスを取る。表は悔悟。あとP:連帯感/N:恐怖で、日向さんにも取り
ました。表は連帯感です。
京 也 俺は中村にP:同情/N:憎悪、表は憎悪に。あと、委員長にP:尊敬/N:恐怖。表は尊敬で取るぜ。
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