Middle06 Immortality.
G M じゃあ次は苺花のシーンです。
苺 花 皆、パスワードに心当たりが出来た状態だよね?
G M 全員登場でいいのね。では、三人は先程の廃墟ビルで情報を手に入れた後だ。
苺 花 「とりあえず、このCDの中身が見れないと先には進めないと思うの。…矢作、パソコンもう
ニ、三台駄目にしちゃう気ない?」(一同爆笑)
史 明 「えー?(嫌そうに)」
苺 花 「駄目―?」
史 明 「まあそろそろ買い換えようと思ってたのもあるけど…じゃあそれ集めるー?(ぶつぶつ)」
G M それなら社長室に戻ってきたことにしようか。
史 明 じゃニ、三台準備して「まず一台目、いってみよっか?」
G M はい、どっぞ。なんて入力するのか言ってね(楽しそうに、時計を見る)59、57、58。
史 明 『The moon bonds』!
G M ブー。51、50、49。
京 也 『ラキア』?
G M ブー。47、46、45
史 明 じゃ普通に『moon bonds』って入れる。
G M ブー。43、42、41
苺 花 な、何かあったっけ?
G M さっきの人は、『あの計画は一体何のためにあるのか』と言っていた。33、32、31。
史 明 ちょっと待ってちょっと待って!(じたばた)
G M 待ちません(笑)28、27、
史 明 違うの違うの!前回のメモを出したいっ…!(大慌)
G M (容赦なくカウントダウン)23、22、21、20…………3、2、1、ボーン。
一 同 (半笑)
G M で、何台も挑戦されても困るので。史明、調達何レベル?
史 明 2レベルです。
G M じゃあ、残り一台と言うことで。
史 明 マジで!? じゃあ起動させる前に考えるー。(メモを見ながら)MB計画は、新しいレネゲ
イドウィルスの研究をする、不死の…何かを作るって。『不死』しか書いてないから意味がわ
からねえよ!
京 也 何かあったっけー(考)。
G M …だから、MBは何のためにあるの?
史 明 え。オーヴァードのため?
G M …なんのためにあるのか、いまやはぎいってたよ?
史 明 あ! レネゲイド!?
G M (悲しそうな顔になる)
史 明 え! ドレェー!?(笑)
京 也 不死の研究?
苺 花 それだとパスワードとして、どういう言語になるのかなあ。矢作、カウントダウンの間に今の
もう一回読み上げればイインダヨ!!(一同笑)
G M 決意したら言ってね。あと動揺してキータッチ間違わないか判定してね。<機械操作>と言いな
がら口にチャック(もうヒント出さないの意志表示)。
史 明 マジでー!? 中の人が動揺してるのにぃー!
G M (様子見て)いい? じゃあ、60、59、58、
史 明 (ころころ)え、えーと『レネゲイドウィルス』で達成値17!
G M ブー。55、54、53
史 明 『不死』!(ころころ)9!
G M …ピンポン。そこでカウントダウンが止まる。
史 明 あー(安堵)。
G M ひらがな、カタカナ、ローマ字。色々打ち込み、その中で英語で『Immortality』と打ち込ん
だ瞬間に、又あの嫌な顔をした月が画面に現われる。が、笑っていた月の画像が砕け散り、
そこに一つのファイルが開かれて英語の文章が書かれたものが目の前に現われる。それを解
析ソフトで翻訳したものがこれ(プリントアウトした用紙を渡す)。
一 同 (読みふける)
G M まあ長いんですが、真ん中辺りを見てくださいな。『調査の結果レネゲイドウィルス自体に、
この研究に最適な特殊な型(※Dロイスの一種)が存在することが判明』
苺 花 (読みながら)え、えええ!? い、いやあああ?!
G M 『不変の精神を司るもの・クリムゾン・クローバー、不滅の肉体を司るもの・アマランス、永
劫の絆を司るもの・ネバー・ランド』
苺 花 ああ…やっぱりそうなのか…。もう泣きそうだよー…。
G M そんなところで、苺花だけは気付くね。『クリムゾン・クローバー』は君がオーヴァードに覚
醒したときに、UGNが君につけてくれたコードネームだ。でも君はそのままではなく、別名
の方をコードネームにしたんだった。
史 明 じゃあそれにはまだ気付かないので、一先ず研究について注目する。「この『クリムゾン・ク
ローバー』って、侵蝕されるとそのウィルスの内包された一部になっちゃうってことだよね?」
G M うん、そうだね。
京 也 「こんなのが、不死って言えるのかよ…!」
史 明 「だって肉体がなくなっても、どういう形であれその人の自我や精神が残ってしまうんだから。
広義に解釈すると、死なないことになるよ」
京 也 「むう…」
史 明 「でもこれを『不死』と言い切れるかって言ったら、僕はNOかな」
苺 花 (ふと気付く)あ。私が死ぬことによって、ヴェノムさんが守りたかったっていうのは…。
史 明 『アマランス』はあっち(ラキア)にいるのかな? ってことになるね。
苺 花 ともかく、私しか『クリムゾン・クローバー』のことは知らないんだよね? じゃあ私は顔を
蒼白にして固まってる。
京 也 それに気付いていいか?
G M あまりにもひどいから、二人とも気付いていいよ。
史 明 じゃあその辺は、キョーちゃんにお任せして(一同笑)。
G M 違いのわかる男、矢作(笑)。
京 也 肩を掴んで「委員長?」
苺 花 「(震えながら)だ、から…だから、私なんだ…!」
京 也 「どういう、ことだ…!?」
史 明 心配そうに、その様子を見守る。
苺 花 「(息を呑み)…わたしがね、貰ったコードネーム。本当は【ストロベリィ・キャンドル】な
んかじゃないの。元々の意味を変えずに、響きがいいからって選んだだけなの。最初にUGN
から貰ったコードネームは」
苺 花 「…【不変の精神を司るもの(クリムゾン・クローバー)】」
京 也 「…!?」
史 明 「っ(ディスプレイに目を奪われる)」
苺 花 「だから…わたし、なんだ…。これに、わたしが、必要なんだ…!」(呆然)
G M そこまでわかったのなら『何故基子が君を遠ざけようとしていたのか』、その理由にも気付け
るはずだ。
苺 花 「…それも知らないで…わたし、馬鹿だ…!!」
G M 当然、京也にも史明にも理由がわかるはずだ。
京 也 「…端から、知ってやがったんだな…」
史 明 「(大きく溜息)」
G M 史明は思い出す、基子が「選択がどれだけ辛いことか」と思い悩んでいたことを。京也も、基
子が「関わらないで欲しい」と言っていた意味がやっとわかったはずだ。
苺 花 「…藤倉、矢作」
京 也 「ん」
史 明 「うん」
苺 花 「わたし、馬鹿かもしれない」
京 也 「…何がだよ」
苺 花 「この前、トコちゃんの考えていることがわからなくって、トコちゃんがどんなにわたしを気
遣っていてくれていたのか気付けもしなかった」
史 明 「…」
苺 花 「…でも。それでも」
「それがわかった今でも、無鉄砲にトコちゃんの所に駆けつけたいと思うわたしは、やっぱり馬鹿かなあ?」
苺花は、笑っていた。泣きながら、笑っていた。
だって、本当に大切な友達が、自分の為に、自分を守る為だけに、必死になって頑張っているのに。
その子が本当に優しくて、だからこそ本当に悲しんでいるのが、解っているのに。
黙って見ているだけなんて、―――彼女に出来る訳がない。
京也はそれを知っている。だから、いつも通りに鼻を鳴らして笑う。
「…いいんじゃねえの。テメエのために、体張ってるダチ助けんのは当たり前だろ」
史明もそれを知っている。だから、いつも通りに食えない顔で笑う。
「いつでも利口でなくたっていいじゃない。人間、時には馬鹿になることも必要だよ?」
いつも通りの二人に後押しされて。
「そっか。…そうだよね」
苺花は漸く、いつも通りの笑顔を取り戻した。
「馬鹿なことしてるトコちゃん、叱りにいってこよっか?」
京 也 「お前(史明)はいつでも馬鹿だけどな」
史 明 「ははははは。覚えてろ、っていったの忘れてないよね!?(キー)」
G M ではそういう風に苺花が決意したところで、このシーンを終了します。
⇒Middle07