Middle03 届かぬ謝罪





G M じゃあ矢作いきます。矢作はあの事件の直後だ。
史 明 侵蝕率上げます(ころころ)6。
G M 矢作は、面会謝絶と書かれた札がかかっている病室の前にいる。
史 明 うろうろすることもなく、そこに立っている。
G M じゃあ、どんどん君の方に近づいてくる足音が聞こえる。そこに居るのは、重々しい表情を浮かべ随分疲れたような顔
    をした基子だ。でも君の前に立つ頃には、厳しい表情を作っている。
史 明 「お疲れ様」
基 子 「ええ、貴方もお疲れ様。…大丈夫?」
史 明 「駄目だって言ったところで、事態は好転しないから」
基 子 「(表情を歪ませて)三崎さんの、容体の詳細は聞いた?」
G M 三崎が重体で、史明ですら入室出来ないという面会謝絶状態であるということまでは教えられていた。詳細は後で伝え
    ると言われて、史明はその連絡を待っていたってところかな。
基 子 「今、UGNの医師から三崎さんの容体を聞いてきたわ。三崎さん程の実力者が、たかが銃弾一発で倒れるなんてこと
    は有り得ない」
史 明 「それは、わかる。多分、あの銃弾に何かが仕込まれていたと思うんだよね」
基 子 「あの弾丸にはおそらく(言いづらそうに)レネゲイドウィルス抑制剤が含まれていたのだと、思う」
G M レネゲイドウィルス抑制剤は確かにウィルスの活動を抑え こむ。だからウィルスを上手くコントロールしているとこ
    ろに撃ち込めば、リザレクトとかに必要なウィルスの活動すらも抑えこもうとしてしまう。
苺 花 …車は急に止まれない?
G M ああ、そんな感じかな。上手くスピードにのっている車に急ブレーキをかけたらハンドルが効かなくなるみたいな。普
     通乗用車とF1マシンなら、F1マシンの方がその影響は大きい。F1マシン=三崎。
史 明 「…よく考えたもんだね。まあその薬を扱っている側だから、そういう使い方もあるなってこともわかってる。でも、
    必ず何とかしてみせる。(言い聞かせるように)それぐらい、やってやれないことはないよ」
基 子 「…三崎さんが狙撃されたことに関しては」
史 明 「?」
基 子 「(顔を俯かせて)すまなかった。私の認識の甘さが、このような事態を招いたのだと思っている」
史 明 「うーん? それは違うかな?」
基 子 「(遮って)違わない! 違わ、ないんだ…。本当に、申し訳なかった」
G M 自分を責める表情を浮かべたまま、矢作を見る基子。
史 明 「?? いや、そういうんじゃないんだよ? 確かにUGN支部長として、この地域を束ねているからっていうので責
    任を感じちゃうんだろうけど、今回の事件に関してシブチョは関係ないと思う」
G M おお、そう言ってくれますか。でも史明がそういう風に言ってくれればくれるほど、基子の顔は険しくなっていく。そ
    して、史明をぎゅっと抱きしめる。
一 同 ひぃっ!?(照笑)
基 子 「(苦しげに)そうじゃ、ないんだ! お前に、こんな辛い思いをさせているのは、私のせいなんだ! 弦月市で、F
    Hは大掛かりな行動は起せない! 起せない、はずなのに…!!」
G M 基子に抱きしめられるとわかる。基子の肩が震えている。それは怒りのせいなのか、悲しみのせいなのか悔しさなのか
    は、わからない。どれもが原因なのかもしれない。
史 明 んー(考)。その肩を見て、一度息をつく。
G M まあぶっちゃけ、苦しいって言ってくれた方が良かったのに、史明が言わないもんだから余計に辛いと。まあ史明はそ
    ういうキャラなのは予想済みですから。
史 明 言わないよー。
G M で、言わなければ言わないほど、基子を追い詰めていくのでーすよー(嫌な笑い)。
史 明 やばいやばい! 卜部に嫌われる!!
苺 花 それより基子! 基子心配してあげて!(苦笑)
史 明 「今回はね、僕も一つ思い知らされたことがあるんだ。…どんなものであれ、いつでも必ずそこにあるんだって安心し
    ちゃあいけないんだなって。それを守るための努力をしろって言われた気がするよ、あの生徒会長に」(基子の肩を
    押し返す)。
G M 基子は黙って押し返される。基子の目がちょっとだけ、潤んでいる。
史 明 ひゃああああ!(動揺)ちゃんとハンカチ持ってるかなあ…!? ぴゃっと出して、ハンカチを基子の手に握らせる。
基 子 「(受け取って)…有り難う」
G M そこで、会社の人から電源を入れておいてくださいと言われていた史明の携帯が『ぱらろっぱーぺぺろっぱー♪』と鳴
    ります。
史 明 「もしもし?」
G M 「もしもし、社長でいらっしゃいますか?三崎さんの容体は?」
史 明 「良くも無し、悪くも無し。変わらないね」
G M 「そうですか。…そんな状態で大変申し訳ないのですが、一度社に戻っていただけないでしょうか。三崎さんが居ない
    現状では、社長に居ていただかなくては滞ってしまう書類も多く…」
史 明 「うー…ん、わかった。今直ぐ戻る」
G M 「有り難う御座います。車はただいま手配いたします」
史 明 「いいよ、自分で帰る。それじゃ後でね」(携帯を切る)
G M その電話が終わったところで、基子が声をかけてくる。
基 子 「ハンカチ、どうも有り難う」
史 明 「いやいや。じゃあ僕は一旦会社に戻るよ」
基 子 「三崎さんの傍に居なくて、いいの?」
史 明 「居たいのは山々。でも多分、それを三崎は喜ばないだろうからね。こういう時ぐらい、真面目に仕事してやらないと
    さ」
G M じゃあ矢作はそれで病院を去る。そこでシーン終了なんだけど、最後に。廊下の奥へと矢作が姿を消した後、一人残っ
    ていた基子が一言呟く。
基 子 「…ごめん、矢作」







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