Opening02 女王との遭遇(エンカウント・オブ・ティターニア)
G M 京也は今日、いつも通り近所のゲーセンで遊んでた。新作のゲームが出てて、十人抜きとかしたりして(笑)。
京 也 おお。じゃあ、結構上機嫌で煙草吹かした後、夜の街をチャリで走ってる。まだ飯食ってないので、コンビニで何か買
って食ってくか、て感じで。
G M じゃあ、いつも通ってる道から、ちょっと人通りの少ない道を通って…って京也は別に気にしないな。
京 也 うん。しゃっしゃか進む(笑)。
G M その辺りで、突然ざわっ…と背中を撫でられるような、気持ち悪いけどいつも良く感じる感覚が、します。
京 也 自転車のブレーキをがっとかけて、辺りを見回す。
G M それはまぁ、ご存知の通り<ワーディング>なんですがね。誰かに今張られたというより、元から張ってあったところ
に京也が飛び込んだ感じ。
京 也 近くにいるって事っすよね。辺りに異常がないかどうか確認。
G M すると、裏路地に入った奥の方から、幾人かの男の悲鳴がかすかに聞こえる。
京 也 近くまで駆け寄って、適当な…車の陰とかに隠れる。
G M いきなり突っ込みはしないんだね。じゃあ、今日は満月で明るいので、街灯のない裏路地でも様子が良く見える。
路地には、沢山の男達が倒れ伏していた。更に、今にも倒れそうなほどぼろぼろに傷ついた男が数人。
彼らの対峙しているのは、明らかにヒトではないものだった。シルエットだけで、それが解った。
ブゥンッ! ―――ドササッ。
その存在を視認する為に飛び出した京也の前で、何かの<力>が振るわれ、立っていた男達も全員地に伏した。
京 也 ちょっと舌打ちして、近づく。
G M じゃあ気付くけど、倒れている男達は皆この弦月市のUGNエージェント達だ。京也とは親しいわけではないけど、お
互い顔は知っている。
京 也 それを横目で確認してから、正体不明の敵に向き直る。「何モンだ?」
そこに居たのは、美しい、透き通るような紫色の羽根を持った蝶。姿かたちは人間の女性のそれだが、
その羽と共に頭から生やした触角を持ち、両の瞳は複眼。
確かに美しいが、それは異形であり、畏怖を起こさせる美しさだった。
G M エージェントたちは皆重傷で、「お、<双頭の魔狼(オルトロス)>か…」とか言ってる。
京 也 <完全獣化>します(きっぱり)。
G M おおう(笑)、いきなりか!
京 也 や、味方であるはずの連中が倒れ伏してて、容赦ない攻撃をしてる時点で敵ですから。<完全獣化>!
G M その姿は?
こいつは敵だ。そう認識した瞬間、京也は上着を脱ぎ捨てていた。
ビキ、ビキ、と身体の表面に皹が入る感覚がする。心の内の怒りの衝動を、その身を変じる力に変える。
“グルルゥオアアアアッ!!”
肉体が膨れ上がり、あっという間に黒い剛毛に覆われる。首から生えた2股の頭は、右側の狼が紅い瞳を開き咆哮を上げる。
しかし左側の方は、眼と口を紐で縫い付けられ、その傷口から血を流しながらがくりと頭を垂れていた。
これこそが<双頭の魔狼>と呼ばれる、京也のもう一つの姿だった。
G M 蝶の姿をした敵―――ジャームなのかオーヴァードなのかは解らないけど―――は、変身した京也の姿を見てびくっ、
と身体を震わせる。
京 也 怯えた? それともびっくりした?
G M びっくりした感じ。でもそれを抑えて、「貴方もなの?」と問う。
京 也 むむ。「同じキュマイラ、ってことか?」と聞き返す。
蝶 くすっと笑って、「そう…そうなのね。悪いんだけど、『今日の科目に貴方の相手は入っていない』から」
京 也 「…どういう事だ」
蝶 「どういう事かしらね?」と言って、後ろの羽根をばさりと羽ばたかせて、飛ぶ。
京 也 「逃がすかっ!」って行くけど、多分かわされる(笑)。
G M うん、その蝶は羽根を広げて、月の中に吸い込まれるかのように飛んでいく。その背中を、追いかけますか?
京 也 追いかける!
G M じゃあ知覚で振ってー。無かったら感覚だけ。
京 也 知覚ないや。(ころころ)お、クリティカル出た!(ころっと)14。
G M おおう、結構高いね。<完全獣化>のまま追いかける?
京 也 うん、<ワーディング>は張りつつ。
紫色の蝶の羽根は夜の闇に吸い込まれそうになるが、満月の明かりがそれを防いでくれている。
獣の如き速さで京也は地上からそれを追うが―――辺りの町並みが裏路地から繁華街へと変わっていく。
これ以上は、この姿のままでは追えない。
京 也 <ワーディング>張り続けても無理か…仕方ないから、止まって変身を解く。適当なビルに登って、せめて何処に行っ
たかだけでも確かめる。
G M 蝶のような女は、やがて高度を下げて街中に着地していったようだ。降りた瞬間は確認できないけど、大体の場所は解
るかな。じゃあまた知覚で振って。
京 也 (ころころ)今度は出ないな。7だ。
全力で非常階段を駆け上がり、適当なビルに登る。紫の蝶が舞い降りただろうところに目線を合わせると、
そこには鳴鈴学園の制服を着た、長い黒髪の女生徒がいた。あまり見かけたことのない姿であるが、遠くて判別はつかない。
その彼女が、一瞬だけ、遥か遠くにいる筈の京也の方を、振り返った―――ような気がした。
そのまま彼女は雑踏の中に紛れていった。
京 也 舌打ちしてから―――…取り敢えず帰る(笑)。あー、UGN支部の連絡先って知ってるかな? エージェントがやら
れてることを一応伝えとく。
G M 携帯で電話する? じゃあ、その電話は繋がらない。
京 也 アレ?(笑)
G M 電話番号は間違いないけど、繋がらない。
京 也 …試しに矢作にかけてみてもいい?
G M 矢作の方は繋がるけど、出ない。
京 也 …支部で何かあったってことか…?
G M 嫌な予感が、漠然とするね。
京 也 取り敢えず、救急車だけでも呼んどくか。
G M これで京也のオープニングは終了。さっきの紫の蝶、<ティターニア>に向けてロイスを取ってください。
京 也 ネガを嫌悪にしておいて、ポジは…逃げられたしな、執着にしとくか。
⇒Opening03