第12節 そして僕らはまた旅立つ
フランツ (全員が落ち着いた後)「でね? あれ読んじゃって。そこに、ちょっとマズイことが書いてあったんだよね〜」
エディ 「はい…」
時はグラダス暦1092年。来年、ソイルの選王選挙が行われるのは周知の事実です。
件の密書は、ザルベスタン家からウォーランゲル家へ向けてのものでした。
フランツさんが属するフォルベルト家とウォーランゲル家は「中立派」と言われ、
他の勢力に比べるとやや日和見派とも言える立ち居地にいます。
ザルベスタン・カナンストライド・ベークリンガーの三家は親スティニア派で、
侵略戦争を行っているスティニアと組み自国を守りつつ他の国を攻め、領土を広げようと画策しています。
それに真っ向から反対しているのが現選王を有するハルシュタット家。
来年の選王戦の候補はフォルベルト家からも出馬しているのですが、
密書は、中立であるウォーランゲル家を親スティニア派に引き摺り込み、フォルベルトを孤立させんとする提案だったのです。
密書の内容をフランツさんが確認する限り、もうウォーランゲル家は殆どザルベスタン他の傘下に入ってしまっていて、
機会を見てフォルベルトの足元を掬う為に、陰謀を画策していたようなのです。
G M で、その陰謀が、フォルベルト現当主(=出馬候補)暗殺計画。
レ キ ひー。
G M て、いう事も考えているようで、その時が来たら協力して欲しい、という内容でした。
アヴェ むぅ。
G M 勿論密書には差出人の名前も書いていたんでしょうが、ちらりと内容を読んだフランツさんが「アワワワワ」となって
しまい、きゅっきゅっ(封蝋を元に戻す音)、ふう、と。(一同笑)
レ キ 戻したー!!(笑)
アヴェ どうしてそこまでやっといて臆病なんですか!!(笑)
フランツ あまりにも吃驚して元に戻して、「ふう。…あっ、差出人見るの忘れちゃった。…ていうことなんだよね」(一同笑)
アヴェ そんな事出来るんだったらまた蝋剥がして中見てくださいよ!(笑)
フランツ 「もうやだ。もうやだ。もう見ないもう見ない」
エディ ………(虚脱して)「…それで、どうなさるおつもりなんですか?」(声が儚い)
フランツ 「そういやぁね、再来月の頭に、フォルベルト現当主の誕生祝い兼、選王戦に向けてのウォーランゲル家との会談が
あるんだよね。その招待状を僕も貰ってたんだけど…その時に何かあるんじゃないのかな?って思うんだけど」
エディ 「ではこの密書を、すぐにフォルベルトのご当主に届ければ宜しいのでは?」
フランツ 「まだこの密書が本物なのかも、一方的なものなのかも判らないし。僕はザルベスタンとウォーランゲルの詳しい内
情なんて知らないしね〜」
エディ 「ですからそれは、フォルベルト家の方で調べて頂ければ」
フランツ 「調べようとしてまた何かあったら困るじゃないか〜」
エディ 「どうしてそこまで日和見なんですかっ!(一同笑)巻き込まれたくないのであれば最初からお任せすれば良いのに、
中途半端に関わろうとしないで下さい!」
フランツ 「だから、だからねエディ。真偽をはっきりさせる為に、ちょっと先に行って、調べてきてくれないかな? フォル
ベルト家の首都に行って、内情を調べつつ、もし確証が持てたらこれを当主様に報告して欲しい。今いきなりこうなっ
てると報告しても、信じて貰えるかどうか解らないし」
アヴェ 「ので、我々に斥候をしろと」
フランツ 「(頷いて)どうかな? エディ」
一 同 (エディに注目)
エディ …なぜこっちを全員見るんですか?(一同笑)
アヴェ リーダーですから(笑)。
エディ 「…それがご命令であるのならば、従いましょう」
フランツ 「他の皆もそれでいいかな?」
アヴェ 「私は異論はありませんよ?」(あっさり)
エディ 「いいのか? 面倒なことになるぞ?」
アヴェ 「手紙の中身とか、興味ありますし」
フランツ 「あ、でもその密書は開けないでね?」
アヴェ 「貴方が言うと全然説得力ないですねー」(一同笑)
フランツ 「もう開けないでね?」
アヴェ 「もうってついてるところで更にダメですよ」(一同笑)
フランツ 「もう開けないで! 一回きりだからね!」(笑)
アヴェ 「(エディに向き直り)ていうか私達、もう巻き込まれてますよ?」
エディ 「まぁ…そうだが、この密書を処分したということにしてしまえば…」
アヴェ 「向こう、信じてくれると思います?」
エディ 「むぅ…」
フランツ 「もし企みが実際に進行して露見した時、この密書は動かぬ証拠になるから処分はしない方が良いよ。この一通だけ
で終わらせてることは無いと思うし」
エディ 「…解りました」
アヴェ じゃあ取り敢えず、当主様への紹介状書いてくださ〜い(笑)。
エディ 「今の段階では、フォルベルトに全く知らせずに動くということで良いんですね?」
G M はい。知らせるべき相手とかも、紹介状に書いておくんで。
エディ 了解。
フランツ 「それじゃあレキちゃんも、行ってくれるかな?」
レ キ 「勿論!」
G M ならばよし。(笑)
アヴェ アレ!? グリは!?(一同笑)
フランツ 「グリ君も、行ってくれるよね?」
グ リ 「あ、あー…うん」(笑)
フランツ 「それじゃあ皆、よろしく頼むよ?」
レ キ 「はいっ!」
アヴェ 「了解です」
グ リ 「はーい…」
エディ 「了解しました」
G M じゃあこれで、今回のセッションは終了になります〜。
一 同 お疲れ様でした〜!
ひょんなことから王家間の争いに巻き込まれてしまった一同。
自分達の不注意を嘆くべきか、不幸なる上司を嘆くべきか、空を見ても月は答えてはくれませぬ。
フォルベルト家の首都にて、如何なる陰謀が渦巻くのか。
続きはまた、次回の講釈にて!
−終幕−