Middle04 仁義なき戦い〜祖父VS孫娘〜
 
 
 
 
 
G M じゃあシーンプレイヤーは…斎だな、それで全員登場。神社から大きい道に出て、村長さんの家に向か
    って歩いている夕暮れ、その家の前に…どでんとでっかい車が一台停まっています。この道、車がやっ
    と一台通れるぐらいの幅なんですが、車幅の広い高級車です。ベンツかな?
 斎  良くここまでこれたな!(笑)
いろは おベンツ様だ! 思わずエンブレムをぱきょっとやりたくなる(一同笑)。
G M で、車の窓にはスモークがかかってる。
春 姫 道交法違反だ!
いろは いかがわしい!(笑)
G M スーツを着たSPっぽい人が車の横に二人ぐらい立っている。本当に、この村には不似合いだ。君達に
    視線は向けるけど、何も言わない。
 斎  なんだろう。
八重子 「また照子さんが来てますね…」眉間に皺を寄せながら、そう言います。
 斎  「テルコさん?」
八重子 ちょっと言いにくそうだけど、「…直兄の、お姉さんです」
春 姫 「姉がいたのか」
八重子 「東京で、お父さんの会社を継いで経営してるんですけど、よくお金に困っておじいちゃん(勝)に泣
    きついてくるんです」とちょっと軽蔑した顔。
 斎  えっ、じゃあ直さんのお父さんは…?
G M ん? あっ、お父さんはご存命ですよ! 一線から退いてるってだけです。
春 姫 ご隠居生活って奴だね。
G M あ、そこでいろはだけ、知覚チェック。目標値10。
いろは 知覚、知覚…(ころころ)成功成功。11。
G M じゃあ、いろははそのスモークのかかった車の中から、視線を感じた。
いろは すごい勢いで身構える!
G M でも、車の中で何か動く様子はないね。
いろは 動かず車の中をじーっと見てる。
G M SPが気づいて近づいてくるね。「何をしてるんだ」と視線を遮ってくる。
春 姫 「どうした、いろはちゃん?」
いろは 「………何かいます」
S P (煩そうに)「ほら、退けなさい」
八重子 「ええ、行きましょう」
 斎  いろはの耳元に「とりあえず、後だ」と囁いておく。
いろは うん。
G M で、皆細い畦道の方に渡って、家の庭に入った辺りで八重子が「多分、詠人さんだと思います」
いろは エイト?!(笑)
G M 8じゃないぞ!?(笑)歌を詠む人、と書いて詠人。
八重子 「直兄のお兄さんで、照子さんの弟です」
いろは 今度はお兄さんか!
春 姫 「二番目か」
八重子 「いっつも照子さんにくっついてる、こしぎんちゃくです」(一同笑)
春 姫 「腰巾着なのに、車に乗ったままなのか」
八重子 「いつも村に来るのに、車から降りないんです、あの人。変な人です」
G M で、皆が庭から玄関に回ってくると、縁側の方から…怒鳴り声が聞こえますよ?
いろは は?
G M 勝さんの怒鳴り声と、女性のやっぱりちょっとヒステリックな声が聞こえます。
女 性 「お爺様、お願いします! ここの土地を少しでも売れば、沢山の従業員が助かるんですのよ!」
 勝  「くどい。ワシはこの村を売る気は無いっ!!」
G M …というやり合いが聞こえます。八重子は肩を竦めるだけで、「ただいまですー」と玄関に入っていき
    ます。廊下にはおろおろした桑野さんと、壁に寄り掛かって部屋を見ている直がいます。
 斎  斜に構えてるんだ。二人のやり合いに対してあまり快く思ってない?
G M そうだね。「お帰りなさい、煩くてすいません」と謝ってくる。
 斎  「出ていた方がいいなら、外にいますが」
 直  「いえ、どうせもうすぐ終わるでしょうから」
G M 皆も直の近くに行くと部屋の様子が解ります。いつもと同じように上座に座った勝さんが、鬼のような
    形相になってます(笑)。その前に、顔立ちはやっぱり直に似ているかもしれない、結構美人のお姉さ
    んがいます。でも気が強そうっていうか、高慢きちなタイプの女性で、その隣にもう一人女性がいます。
    喋っているのはその照子らしき人で、もう一人の女の人は黙って座ってる。
 斎  秘書かな?
照 子 「時代に取り残されたこの村を、助けてあげようとしているんじゃありませんか。もっと良く考えてく
    ださい!!」
 勝  「お前は自分の尻ぬぐいにわしの金を使いたいだけじゃろうが。優と同じじゃ、この恥知らずが!!」
いろは すぐる?
 直  「優っていうのは、俺の父親です」と補足してくれます。照子を横眼で見ながら、「恥ずかしながら、
    俺の姉です。父の会社を継いだはいいんだけど、この不景気でじり貧らしくて。最近は、一週間に一度
    はこうやって金策に来るんです」ちょっと呆れた風に。
いろは ふんふん。
G M するとそれを聞き咎めたのか、照子さんが直の方にぐりんと振り向きます。
照 子 「あら直、ご挨拶ね。お姉様に何か言いたいことでもあるの?」
 直  (にっこり)「いいえ、貴女と話すことなんて 全 く 無いですよ、姉さん?」(一同笑)
 斎  仲悪い姉弟だ!
照 子 「ッ、ああらそう! こっちには用事が…正確には、用事のある人がいるのよ。ねぇ?」
G M と、隣のお姉さんに話しかけます。照子さんよりだいぶ大人しめに見える、黒髪ロングストレートの女
    性が立ち上がり、嬉しそうに顔を綻ばせます。
女 性 「直さん…お会いしたかったです…!」。
G M と、ひしっと直にすがりつきます(一同爆笑)八重子はぴしっ、と固まります。
いろは 「やぁこ、対抗です!」(一同笑)
G M 八重子は動けないけど、直が自分の腕の中の女性を見下ろして「失礼ですが…どちら様ですか?」と訝
    しげに言うね。で、今度は女の人がぴしっ、と固まり、照子さんも一瞬固まるけどすぐ立ち直ります。
照 子 「こんなど田舎に引きこもって、自分の彼女の顔も忘れたの!?」
 直  「お言葉ですが姉さん…俺に、付き合ってた女性なんて、存在しませんが」
G M 嫌味じゃなく、本当に訝しげだね。心当たりがないみたい。で、抱きついてた女性も立ち直って女 性 「いいんです、照子さん。私、勝手に思ってるだけですから…直さん、私、竹市緑(たけち みどり)
    です。大学で同じゼミだった」とたおやかに笑う。
 直  「ああ、思い出しました。お久しぶりです」
照 子 「直、あんた女に恥をかかせる気? 私は優しいから、うちの会社のポストひとつ開けておいてあげる。
    こんなとこで燻ってる虚弱なあんたに対して、破格の待遇よ? 東京に戻って、ちゃんとその子とお付
    き合いしなさいよ」
春 姫 (ぼそ)「かたむいてるのに…もご」
 斎  言う前に止める。「肩を揉んでほしいのか、春姫」(笑)
 直  「…姉さん。この人と付き合うとどんなメリットがあるんですか? いえ、俺じゃなくて姉さんに」
照 子 「なっ…!」
G M とそこで、今まで黙っていた勝さんが爆発します。
 勝  「ええいしつこい!! 土地は売らん、さっさと帰れええええ!!」
照 子 「言われなくても帰るわよ! 緑さん、こんな薄情な奴、ほっときましょう!」
 緑  「え、あの…!」
G M そういう感じで、緑さんを引きずって、「ふんっ!」と照子さんは出ていってしまい、やがて車のドア
    が閉まり、発車する音が 勝  「ふんっ! 桑野さん、塩持て塩!」
桑 野 「はいはい」
G M 桑野さんは呆れたような感じで塩を用意して、それを勝さんがばさーっと玄関先に撒いてます。で、シ
    ョックで固まってた八重子がやっと動きます。
いろは 遅いな(笑)。
八重子 「………な、直兄。誰ですか、今のひと」
 直  「竹市さん? 言ってたとおり、大学の同期だけど」
八重子 「だ…ぁ、の、ぅ……」何か言いたいんだけど、もごもごしてる。
いろは じゃあいろはが横から。くゆから聞いた変な知識を総動員して(笑)、「やぁこは先程の人が、ナオル
    の『むかしのおんな』かどうかが知りたいそうです」小指を立てながら聞く(一同爆笑)。
八重子 「うやああああああ!!!」(悲鳴)
春 姫 そんなこと言ってたらまだ寝てる森が襖の向こうから、「ぃぃいろはたぁああん…」って出てくるよ(笑)。
 森  「どこでそんな言葉、ぐふっ(沈没)。…くゆくんだね、くゆくんだね……!(必死)」
いろは 「お父様、起きていたのですか」
G M そんな一同の話を聞いて、直はにっこり笑って言います。
 直  「大丈夫だよ、俺が好きなのはやぁこちゃんだから」(さらっと)
一 同 ……!!(息を呑む)
春 姫 こ、このタラシめがああああ!!
G M で、八重子はぶわっ!と赤くなって、「し…知らないです! 知らないです!! ばか――――!!!」
    と言って外に駆け去っちゃいます。
春 姫 「直は罪な男だ!」
 直  「いやぁ」(照)
G M やぁこちゃんを追っかける人はいる?
春 姫 (挙手)ん。
いろは (挙手しつつ)どうしようか。
 斎  二人で追っかけたら? 女の子は女の子同士。
いろは そうだね、男は男同士で。
G M じゃあ、女の子二人はここで退場。
春 姫 「このかいしょなしー!」と言い捨てて追います(笑)。
 斎  「えーと…申し訳ない」とりあえず謝る(笑)。
 直  「いやぁ…我ながら悪いと、思ったんですけど(笑混じり)。ああいう風になってるやぁこちゃんを見
    ると、どうにも可愛いなぁー…って」
いろは 変態だ! ロリコンだ!(笑)
G M うん、割とサドっ気ありますこの人。
 斎  うーん、斎だからなぁ。「からかうのも、大概にしてあげないと、可哀想ですよ」
 直  「はい」ちょっと反省した風に。
 斎  「何やら本当に、ばたばたしてますけれど、大丈夫ですか?」勝さんとか…。
 直  「いえ、いつものことなんで(苦笑)」
 勝  「桑野さん! 酒じゃ、酒持ってきてくれい!」
桑 野 「はいはい」
いろは 迎え酒だ!
 斎  「……直さんは…この村が好きなんですよね?」
 直  「はい」笑って頷くよ。
 斎  「じゃあ、尚更。八重子ちゃんにもうちょっと、普通に優しくしてあげた方が、いいんじゃないですか?」
 直  「耳が痛いです」
 斎  「まぁ二人が追いかけましたから、収まるとは思いますけど…あんまり度が過ぎると」
いろは (自分達を指差し)フォロー出来る二人組だと、思ってる?(一同笑)
 斎  大丈夫! 信用してるから!「そういえば今日、八重子ちゃんに色々とこの村の名所を案内して貰った
    んですが…この村の、8本の川が八つ首の大蛇だという昔話を、大森さんという方から聞いたんですが、
    詳しい話を直さんがご存じだと聞いたので、良ければ食事までの間に、時間潰しにでも話していただけ
    ればと思ったんですが」
 直  「ああ、いいですよ。じゃあ良かったら、俺の部屋に」と二階の部屋に通されます。
G M 直の部屋は、床から天井まで本で壁が埋まっている感じの、狭いけどタワー型のパソコンもある。多分
    この村の中で、一番近代的な部屋だろうと予想は尽きます。
 直  「すいません、散らかっていて」とお座布を出してくれます。
 斎  「いえいえ」
G M 直は和綴じの、古いぼろぼろの本を引っ張り出してきて開きながら、「どんな事を聞きたいんですか?」
    と聞いてきます。
 斎  「そうですね…川が八つ首の大蛇、ヤマタノオロチだったという話なんですが、ここの伝承は面白いん
    ですね。8つ目の首が神様に恋い焦がれてしまったせいで、倒されてしまったという話のようなんですが」
 直  「はい。この村には色々と、興味深い昔話が伝わっているんです。他の地方とは、微妙に違う内容で。
    たとえば死の神が太陽の神を倒して、岩を落として黄泉の国に封印してしまったとか…この場合だと、
    国生みの神話と、天岩戸が混ざっていますよね。それと、8本の川を大蛇に見立てた、スサノオの伝承。
    …この辺りでは昔から、死とそれによる再生が、肯定されてきたところがあるんです。この村は隠れキ
    リシタンがいたという記録も残っていますし、終末思想からの発展ではないかと思われます」
 斎  死と再生が、容認されている…。
 直  「水神様というのも、例えば三途の川と繋がる死の神ではないか、という説もあります」
 斎  「ああ、そういえば大森さんの話に水神様は出てきませんでしたね」
 直  「そうですね…水神、という祀り方をしたのは、江戸時代以降、ごく最近のようなんです。隠れキリシ
    タンと同じように、過去の何某かの信仰が、水神信仰に変わったのではないかという説もあります」
 斎  信仰を、隠す為?
 直  「たとえば、死の神というものは村の外部から見ればネガティブなイメージがありますから、それを隠
    す為に水神という仮の姿で祭り、それが今の形になってしまったのではないかと」
 斎  江戸時代というと、鏡竜が要石を作ったあたりとか?
G M そうですね。勿論そのあたりの事は、直は知らないけど。
 斎  「では、その信仰が何であるかということを、直さんは突き止めているんですか? 随分勉強熱心に調
    べていらっしゃるようですから、大学では神学関係を専攻されていたんでしょうか」
 直  「いえ…大学は、経済の方を…父親の、言いつけで」ちょっと気まずそうに言います。「肌に合わなく
    て、辞めてしまったんですけどね」と笑う。
 斎  「すいません…」申し訳なさそうに。
 直  「いえいえ。自分も元々、この村に帰って来たかったんです。俺はこの通り体が弱くて、10歳のころ
    まで療養目的でこの村にいました。でもその間に、この村がどれだけ過ごしやすくて、優しい場所か知
    っていましたから。だから今、俺は幸せですよ。こんな出来損ないの体だけれど、爺さんも桑野さんも、
    この村の人全てが大切です。出来ることなら俺の力で、皆守りたいと思ってる。勿論、やぁこちゃんも」
G M そう言って、窓の外を見つめる目は酷く真剣だ。
 斎  なるほど…。「真剣に、この村の事を考えていらっしゃるんですね」とりあえずこれでいいかな。
G M いい? じゃあここでシーン切りますー。
 斎  直に絆取りますー。(ころころ)「共感」かな。
春 姫 私も取るー(ころころ)かいしょなしーって言ったせいでエゴになった(笑)。
いろは 直に取れるかな?(ころころ)成功したので、とりあえずよくやったぞという意味を込めて「友情」で(笑)。
G M あいよ(笑)。直はいっちゃんに「友情」で取ろう。共感する部分もあったので。


 
 
 

 
 
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