Middle02 「Strawberry-Candle」
G M ではいろはのシーンに参ります。二人はなんとなーく歩幅を合わせながら、道を歩いていきます。
いろは 少しだけ間を開けた状態で、並んで歩いてく感じだね。
G M やがて二人は線路沿いのお店、「ストロベリィ・キャンドル」に辿り着きます。こじんまりとした店で
すが、クリスマスイブということで、予約客なんかで結構賑わってます。いろはもクリスマスケーキの
予約引換券は持ってますよ、「これと交換すればケーキが貰えるからね、いろはたん」と森から渡され
ました。
いろは 「いろはは、ちゃんと『ひきかえけん』を持ってきました」
G M このお店のご主人の奥様はいつも笑顔でお客様に応対してくれます。
奥 様 「いらっしゃいませぇ!」
G M 店の中は混んでるけど、予約した人用の列が出来ていて、いろはもそこに並びます。くゆは予約をして
いなかったらしくて、もうかなり数の少なくなったショーケースを楽しそうに眺めています。そうこう
しているうちに、いろはの番が来ましたよ。
いろは 「予約をしているかと思うのですが、これでケーキが貰えると聞きました」ずい、と引換券を渡します。
奥 様 「お使いご苦労様!」とケーキの入った箱を渡してくれます。「はい、これ気をつけて持ってね?」
いろは 「大丈夫です、いろははこのまま水平に持ち帰ります」(一同笑)
奥 様 「うん、気をつけてねー」(動じない)
G M そこで丁度くゆの注文が決まったらしく、「すいませーん」と奥様に声をかけます。
く ゆ 「このフルーツタルトとショコラケーキ、一個ずつ」
奥 様 「はいはーい! 少々お待ち下さいねー」
G M 奥様が手際よく箱にケーキを詰めている間、くゆは営業用の笑顔で「奥様、今日も綺麗ですね?」と挨
拶代わりに口説きます。
奥 様 「もー上手なんだからぁ」ぺしーんと肩を叩く。
春 姫 えっ、そんなことをしたらご主人が!(笑)
G M うん、奥様はさらりとかわすんだけど、店の奥の厨房の方から物凄い怒りのオーラが湧き出ています。
それは本来人の感情に疎い筈のいろはでも感じ取れる程です。
春 姫 ジェラシックパークだジェラシックパーク!(笑)
いろは それを感じ取って、くゆの裾をきゅっきゅっと引っ張って「くゆ、どこかから明確な敵意を感じます。
迎撃しますか?」
く ゆ 「ああ、大丈夫大丈夫。あの人滅多に奥から出てこないしー」
いろは 「そうですか、やりませんか」しょんぼり。
G M と、そんな事をやってるうちに清算も終わり、二人は奥様の「どうもありがとうございましたー!!」
という言葉と笑顔に押されて外に出ます。いろははこれから会場=春姫と斎の家に向かうので、大通り
をぐるっと回って行く事になります。くゆも付き合って一緒に歩くみたいです。
いろは 「…何故くゆもこちらに来るのですか?」
く ゆ 「えー、いいじゃない。散歩散歩」
いろは (はっと気づいて)「いろはの『ごくひにんむ』が知られてしまいました…(一同笑)これでは約束を
破ってしまったことになります。…今すぐここで、記憶を消しますか」(手を素振り)
く ゆ 「止めた方が良いよー? だぁって俺強いし」(ニヤニヤ)
いろは 敵意を剥き出しにしてかかろうとしつつ…ケーキを綺麗に運ばなければならないという任務を思い出し
て(笑)警戒を解きます。「いろはは任務の途中でした。こんなことをしているひまは無いのです」す
たすたと歩き出します。
く ゆ ん、じゃあくゆも普通についてくね。空を仰ぎながら、「んー、折角クリスマスなんだからさぁ、これ
で雪でも降れば最高なんだけどねー」
いろは 「最高、ですか? 雪が降ると路面状況が悪くなるだけではないのですか?」
く ゆ 「解ってないなァ、いろはちゃん。ロマンがあるんだよ、雪には」
いろは 「ろまん、ですか??」心底理解できない、という表情で。
く ゆ 「うん。あっ、悪魔の俺が今日楽しいなんて可笑しいと思ってる?」
いろは 「いいえ、『クリスマス』というのは最初に宗教的意味合いがあると聞きましたが、現在はお祭りとし
て楽しむものだよ、とお父様が仰っていました」
く ゆ 「だよねぇー。ま、俺はいつでも楽しいんだけどね、エルがいれば」(さらり)
いろは それに対して…疑問にも思わないと思う。「そうですか」と頷く。
G M おお。そう返されるとは思ってなかったらしくて、ちょっと驚いた顔になる。で、いつものニヤニヤし
たチェシャ笑いじゃなく、ちょっと照れた心底からの笑顔をいろはに向けて…惚気だします(笑)。
く ゆ 「いやー、自分でも良く解んないんだけどさぁ。例えば俺が一人で、何かを経験したとするでしょ?
新しいものを見たり、読んだり感じたりさ」
いろは こくこくと頷く。
く ゆ 「そうすると、『あー、エルにも見せてあげたいなぁ』ってすぐ思っちゃうんだよ。笑えるでしょ、俺
悪魔なのに」
いろは 「…種族の差による理由は、いろはには良く理解出来ません………『誰かに見せたい』という感情も理
解できません。いろはには、そういう感情が欠落しているのでしょうか?」素で聞くね。
く ゆ 「…いろはちゃん、今いくつだっけ? あ、年齢ね」
いろは 「(きょとん)…起動してからは、2年になりますが」
く ゆ (笑っていろはの頭をくしゃくしゃ撫でる)「それじゃあ解るわけないよー。俺だって、500年以上
生きててやっと解ったんだよ?」
いろは 「そんなに時間がかかってしまうのなら…人間はそれを理解する前に消えてしまうのかもしれません」
ちょっとしょんぼりする。
く ゆ 「まぁ、そーかもしんないけど。人間って、結構図太いからねぇ?」
いろは 「ずぶとい、ですか?」首を傾げて、脳裏に森一郎の姿がぐあ〜っと過って(一同笑)、「…納得致し
ました」
く ゆ 「あっはっはっはっはっは!!(爆笑)…ま、いろはちゃんも、いつか解ると良いよね。…割と長く生
きてるけどさ、こんなこと初めてなんだよ。楽しくてしょうがないんだ」
いろは 「いろはも、それが解るようになろうと、努力したいと思います」
く ゆ 「―――解ると良いね?」
いろは こくりと頷いて、歩いていきます。
G M で、そろそろマンションの方に辿り着きましたが…そこで魔力で判定してもらいます。さっきより距離
が遠いので目標値は12。
いろは 魔力無い、(ころころ)無理!
G M うん、いろはは気づけないけれど、くゆがぴたりと足を止めて…普段とは段違いの真剣な眼で、きっと
芦屋荘の方角を睨みます。で、それに合わせたようにばさばさばさっと羽音が聞こえます。
いろは (間髪入れず)森?(一同笑)
G M 何で!?(必死)
いろは 飛んだから(笑)。
G M 飛んだから!!? ばさばさ言うの!?
一 同 (笑)
G M えーと(仕切り直し)、道の、晴れて乾いてるアスファルトの上に、空には何も飛んでない筈なのに大
きな鳥の影が映ります。その影は二人の前で止まり、本体―――どこにいるのか解らないけど、が喋り
始めます。この声はいろはにもちゃんと聞こえます。
影 「メリア様、お引き下さいませ! 現在芦屋荘に敵が攻めてきております!」
いろは その言葉を聴いて、すぐに「父親が危ない」という事態に気がついて、ケーキをそっとマンションの門
の所に置いて、何も言わずに走り出します!(笑)
く ゆ 「…エルは?」(影に)
影 「は、サキエルめは、芦屋荘に向かっております」
く ゆ 「オーケイ。(いろはの置いた箱の横にケーキを置いて)モーティ、これ見張っといて」と言って走り出します。
影 「おおお、メリア様ぁあ! お待ち下さいませー!!」(一同笑)
G M とここでシーン終了ー。
⇒Middle03